山口大学医学部附属病院 総合診療部

勤務医の高齢化率が全国一の山口県では、急患対応能力も衰退してきています。日中は最先端医療を提供できても、夜になると突然無医村のように受け入れ先がなくなります。高価な最先端医療も大切ですが、もっと安価で伝統的な方法で救える命もたくさんある事を忘れてはいけません。

特定の臓器の枠を超え全体に直接関わっていくということは、言うことは容易いが、一筋縄ではいかない大変なことだらけです。が、その分、鍛えられるというか、患者様やご家族、周囲の方々から教えていただいて、私自身の成長にも大きく繋がっていったと思います。こういう生き方もある、ということです。

高齢化が進み多疾患併存の患者さんが増えており、そういった患者さんの適切なマネージメントが今求められています。また、貧困と格差の拡大に伴い社会的に困難を抱えた患者さんが世代を問わず増えています。その様な中で最も役割を期待されているのが、総合診療だと思います。時代が求める仕事を共に進めていきましょう